前言
「ジェトロ世界貿易投資報告」2014年版をお届けします。
2013年の世界経済•貿易•投資の状況を振り返ると、世界経済については先進国、新興•途上国ともに成長が鈍化しました。世界貿易はわずかながら増加に転じ過去最高を更新しました。世界の直接投資も増加に転じましたが、リーマン•ショック前の2007年の約7割の水準にとどまっています。2014年以降の世界経済は、先進国が主導して緩やかな回復に向かう見通しです。ただし、中長期的には新興国が成長源となる構図は変わらない見込みです。
2013年の日本の貿易収支は3年連続の赤字となり、経常収支の黒字も縮小しました。輸送機器や電気機器は、構造的な要因もあり輸出が伸びにくい状況です。農林水産品、医療機器、生活文化用品など新たな輸出品への期待がかかります。特許等使用料の黒字拡大、訪日外国人増加による旅行収支の赤字縮小など、サービス貿易収支の赤字は縮小傾向にあります。日本の対外直接投資は、3年連続で増加し過去最高となりました。対外直接投資の収益もASEANと米国からの獲得が好調で、投資で稼ぐ姿が定着しつつあります。対日直接投資は2年連続で流入超過となりました。対内直接投資の収益率は米国、韓国やドイツを上回り、日本は投資先としての魅力が増しています。TPP、東アジア包括的経済連携(RCEP)、日EU.EPAなどのメガFTAは交渉の加速が期待されています。そして将来的には、TPPとRCEPの相互補完によりアジア太平洋自由貿易地域(FTAAP)の実現が理想です。アジアの消費市場の規模は日本のそれを上回り、サービス産業への需要も増えています。アジア主要国の首都の所得はすでに高水準で、日本企業にとってビジネスチャンスが広がっています。
政府の成長戦略の目標を達成し、日本経済が将来にわたり成長するためには、日本がアウトバウンドとインバウンドの両方の国際ビジネスを循環させる基点(ハブ)になることが必要です。
このような情勢に鑑み、本報告の「第1部総論編」では、第I章「世界経済•貿易•直接投資の現状」で、2013年以降の世界の経済、貿易および直接投資の動向について分析し、今後の見通しを示しています。第!!章では「世界の貿易ルール形成の動向」と題して、FTAやWTOの最新動向について分析しています。第n章では「日本を国際ビジネス循環の基点に」と題して、日本企業による海外市場開拓の動向を紹介し、新興国におけるビジネス環境の課題を抽出しています。また、対日投資などインバウンド拡大に向けた課題を分析しています。さらには、新たな知的財産戦略、頭脳循環によるベンチャー環境整備、外国人留学生の活躍によるダイバーシティ経営の必要性について企業の事例などをあげて論じています。「第2部国•地域編」では57力国•地域の経済、貿易•投資動向について現地統計を基に分析しています。
本報告が、すでに国際ビジネスに取り組まれている、もしくはこれから取り組もうとされる皆様方の一助となることを切に願っています。なお、ジェトロのウェブサイトでは、世界および日本の貿易•直接投資統計等を随時更新しておりますので、あわせてご利用いただければ幸いです(詳細は最終ページ参照)。
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目录
はしがき
第1部 総論編
I 世界経済•貿易•直接投資の現状 2
1.世界経済の現状と課題 2
(1) 世界経済の見通しとリスク 2
(2) 日本経済の再興に向けて 5
2.世界と日本の貿易 7
⑴ 弱い回復が続く2013年の世界貿易 7
[Column I-1]付加価値貿易の考え方 12
(2) 3年連続で赤字となった日本の貿易 13
3.世界と日本の直接投資 21
(1) 2013年の世界の直接投資は9.1%増 21
(2) 日本の対外直接投資は過去最高を記録 26
(3) 2013年の対日直接投資は2年連続で流入超過 31
II 世界の貿易ルール形成の動向 36
1.世界と日本のFTAの現状と展望 36
(1) 世界のFTA概観 36
(2) 日本のFTA動向 40
(3) 主要国•地域のFTA動向 43
(4) 進む日本企業のFTA利用 48
[Column II-1] ASEAN各国のFTA利用促進策 54
2.多国間貿易ルールの重要性 55
(1) WTOバリ閣僚会議の成果 55
(2) ブルリ交渉の展望 56
(3) WTOの重要性は不変 58
III 日本を国際ビジネス循環の基点に 60
1.日本企業の海外市場開拓 60
(1) 中国、ASEAN、インド市場再点検 60
(2) 積極化する欧米、韓国企業の対アジア戦略 61
(3) 海外有望市場を戦略的に開拓 63
(4) 世界で活躍する“Made by Japanese” 76
(5) インドを活用した西方展開も 78
(6) 中小企業の新興国進出の現状と課題 79
[Columnn III-1]ミャンマー •テイラワで日本の官民が手掛ける工業団地開発 80
2.新興国のビジネス環境 81
(1) 新興国におけるビジネス環境概観 81
(2) 中国におけるビジネス環境 82
(3) ASEAN諸国の流通規制 83
(4) その他アジア新興国の投資環境 84
[Column III-2]国際ビジネス紛争への懂え 84
3.対日投資などインバウント拡大に向けて 86
(1) 対日投資増に向けた日本の政策動向 86
(2) 日本の投資環境評価 87
(3) 重要性を増す対内直接投資統計の整備 89
(4) 国を挙げた取り組みが不可欠に 90
(5) 10年間で1,000件超を誘致 91
(6) 訪日外国人旅行者数が1,000万人を突破 92
4.日本と日本企業のさらなるグローバル化に向けた課題 94
(1) 知財対策から知財戦略へ 94
(2) 頭脳循環を通じた日本企業の活性化 97
(3) 求められるダイバーシティ経営の実践 100
IV 日本を国際ビジネス循環の基点に(結語) 104
資料 世界と日本の貿易投資統計 105
付注1 商品分類の定義 105
付注2 2013年の世界貿易額の推計について 105
表1 国•地域別GDP伸び率の推移 106
表2 世界貿易マトリクス•輸出額(2013年) 106
表3 世界の国•地域別輸出入(2013年) 107
表4 世界の商品別輸出入(2013年) 108
表5 2013年の主要国•地域の直接投資<国際収支ベース、ネット、フロー> 109
表6 世界のクロスボーダー M&A (被買収国•地域別、買収国•地域別) 110
表7 世界のクロスボーダーM&A (業種別) 111
表8 世界のクロスボーダーM&A上位10件(2009年~2014年6月) 112
表9 日本の国•地域別輸出入 113
表10 日本の商品別輸出(2013年) 114
表11 日本の商品別輸入(2013年) 115
表12 日本の国•地域別対外•対内直接投資<国際収支ベース、ネット、フロー> 116
表13 日本の業種別対外•対内直接投資<国際収支ベース、ネット、フロー> 117
表14 日本のクロスボーダーM&A上位5件(2009年~2014年6月) 118
表15 日本の国•地域別対外•対内直接投資残高 119
表16 世界のFTA一覧(264件) 120
第2部 国•地域別編
I アジア•大洋州 124
北東アジア 中国 124
香港特別行政区 138
台湾 145
韓国 152
東南アジア ASEANをめぐる動向 162
シンガポール 164
タイ 173
マレーシア 180
インドネシア 187
フイリピン 195
ベトナム 201
ミャンマー 209
ラオス 213
カンボジア 216
南西アジア インド 220
スリランカ 230
パキスタン 234
バングラデシュ 238
大洋州 オーストラリア 242
ニュージーランド 250
II 北米 256
米国 256
カナダ 272
III 中南米 278
メキシコ 278
ベネズエラ 286
コロンビア 292
ペルー 297
チリ 302
アルゼンチン 307
ブラジル 313
南米南部共同市場(メルコスール)をめぐる動き 321
IV 欧州 322
欧州地域(EU)概観 322
英国 330
ドイツ 338
フランス 346
イタリア 354
スペイン 360
オランダ 366
ベルギー 370
スイス 374
オーストリア 379
ポーランド 383
チェコ 387
ハンガリー 391
ルーマニア 395
V ロシア•CIS 399
ロシア 399
ウクライナ 409
ウズベキスタン 411
VI 中東•アフリカ 413
中東•北アフリカ地域概観 413
サブサハラ(サハラ砂漠以南)•アフリカ地域概観 414
イラン 416
サウジアラビア 419
アラブ首長国連邦(UAE) 422
トルコ 426
イスラエル 431
エジプト 433
ケニア 436
南アフリカ共和国 439
ナイジェリア 444
コートジボワール 447
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馆藏单位
机械工业信息研究院